子どもへの接し方。先生の使い方。

この時期、保護者の方からのご相談が増える。
志望校選択、弱点の補強法、夏の過ごし方など、悩みは尽きないと思う。
その中でも特にお困りなのが、子どもが振るわないときの子への接し方のようだ。

「なんでこんなのが出来ないの。こんなんじゃ○○中学なんて受かるわけないよ。」
思わず口をついて出てしまう言葉。
言ったそばから後悔の念が襲う(と思われる)。

難しいとは思うが、こう言うとき、次のような言い方は出来ないだろうか。
例えば家庭教師の先生をお願いしている場合。
「○○中学受けるなら、この問題もしっかりマスターしておかなくちゃね。分からなかったら、次、先生が来たときに説明してもらいなさい。」

今考えるべきは、どこの中学なら受かるかではなく、どこの中学に受かりたいかだ。
そして、受かる為にはどうしたら良いか、と考える。
どこの中学なら受かるかは、秋後半に考えればよいこと!

とは言え、学習態度、復習内容の深度など
親から見ていると歯がゆいことの連続だと思う。
でもそういうときに感情的に注意しても逆効果。
子どもは親の「上から目線」をことごとく嫌う。
「あなたのここがダメ、こうすれば良いのよ」
親が言いたくなるのも分かるが、
分かっていることでも親から言われただけで反発してのが子どもの常なのだ。
そういう時は代わりの誰かに言ってもらい、親は子どもの最大の味方で居て欲しいと思う。

個別指導の先生や、家庭教師の先生がいるということは、
細かな疑問に的確に答えてもらえるということなのだから、フルにそれを活用して欲しい。
これは当たり前のことで、そうした先生にはむしろもっと重要な仕事がある。
親の言いにくいことを代わりに子どもに言って聞かせ分からせるという仕事だ。
私は、私をそのように使うようにと、親御さんには、ことある毎に伝えている(つもりだ)。

「子どもが上辺だけの学習しかしなくて困っている。」
「学習の効率が悪くて毎週のやり残しが多い。」
まあ挙げだしたら切りがないが、こうした不満を親が感じてしまったら
それを直接言うのではなく、個別指導家庭教師の先生に言ってもらえば良いのだ。

受験戦線、子どもは受験目指して必死に戦っている。
塾や家庭教師の先生は横で同じ方向を見て一緒に戦う同士みたいなものだ。
(いや、単なる同士じゃちょっと心細い、作戦本部長くらいでいて欲しいね。)
親は、その後方から子どもをしっかり見守っている存在であって欲しい。
子どもがふっと疲れた時に、前線は先生に託し、ちょっと後退して振り返ると親の優しい笑顔がある。
これが受験戦線の理想の形だと思う。
物騒な例えになってしまったが、親と子と先生との関係は的確にイメージして頂けたと思う。

最後に、最近一人のお母様から受けた相談への私からの返信メールの一節を引用しておく。

『お母様自身がいつもニコニコしていられるのがベストです。
うわべで褒めたりおだてたりしてもあまり意味ないと思いますが、
うわべでニコニコはお母様自身の為にも良いのではないでしょうか。
無理矢理笑っていると、心も笑ってきます。
それがお子さんの為にもなります。
騙されたと思って実践してみてください。
騙されたと思ったら、私にクレーム付けてください。』

こじつけでもう一言。
『笑う過度にも福来る』






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算数の記述問題への答え方。

今朝、家庭教師の生徒の一人から質問ファックスが来ていた。
生徒の都合で今週の授業が休みとなるので、分からない問題についてファックスで解説を送って欲しいとの依頼だった。

良い機会なので、算数の記述のやり方の一例を示す。

質問された問題はここに記し、その解説として送ったファックスをpdfファイルとして添付しておく。
(pdfデータはこのページに直接添付はできなかったので、下記のurlから見られるようにしておきます。)

参考にして欲しい。

ついでに言っておくと、ノートの買い換えの時、しっかりノートの取れている生徒には、学年を問わず、罫線なしのノート(白紙のノート)にするよう薦めている。記述対策の為だ。
6年にもなって縦線まで入ったノートを使っているようでは、いつまでもおしめの取れない赤ちゃんのようで、情けない。せめて横線だけのノートにして欲しい。
出来れば白紙のノートが良いが。

さて、問題。(質問は3題あった)


(1)
池のまわりを1周するのに、Aは20分、Bは30分かかります。A、Bが反対方向にまわると、2人は何分ごとに出会いますか。

(3)
A、B、Cの3人が池のまわりを同時に同じ所から出発し、それぞれ分速80m、分速60m、分速100mで進みます。AとBは同じ方向に、Cは反対方向にそれぞれ進むと、AとCが出会ってから4分後にBとCが出会います。池の周囲は何mありますか。

(4)
ある山のふもとから頂上まで、ウサギとカメが競走をしました。1分間にウサギが30m進む間に、カメは6mしか進みません。ところが、ウサギが競走の途中で2時間ひるねをしたために、カメが先に頂上に着き、ウサギは20分遅れて着きました。この山のふもとから頂上までの道のりは何mですか。

解答は下のページからご覧になってください。


算数記述問題の答え方の一例




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計算ミスで多いパターン。

ケアレスミスとか計算ミスとか
解き方以前のミスで失点することが多い生徒が結構いる。

多いパターンは、例えば9と72を約分するときに
9を1として、72を9としてしまうことだ。
9で約せると分かって、9は1としか書きようがないが
72を約すときに、頭の中で「はっく72」とか言いながら、つい手が9と書いてしまうのだろう。

そういうことを具体的に指摘してあげると、生徒自身も初めて気付いたのか、
何か大発見をしたような顔になる。

お子さんに計算ミスが多いとき、どういうミスが多いのかを詳細に見てみるのは大事なことだと思う。
前に、中学生になっても7で割る時だけミスする生徒がいた。
7の段になると間違えるねと言ったら、それ以降、7の段の時は特別の注意を払うようになり
ミスが減った。

ケアレスミスにもこうした細かい対応をしてあげられることを、指導する側の人には是非認識しておいてもらいたい。

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個別指導と集団指導の具体的な違い(サピックス生からの質問に答えて)

サピックスのフォローをしている6年生が、デイリーチェックで間違えた問題について質問してきた。
6年15(レベルL)についての質問だった。
そのうちの下に挙げた2つの問題について、個別指導ならではのメリットを感じたので記す。

問題【6】(4)
0、1、2、3、4、6のカードが1枚ずつあり、これらのうちの3枚を使って3ケタの整数を作ります。
6の倍数は何通りできますか。

問題【7】
りんご15個、みかん6個をA、B、Cの3人に7個ずつ分けようと思います。何通りの分け方がありますか。

一見全く別の問題に見えるが、解き方はほとんど同じ。
サピックスから配られた解答の解説は次のようになっている。

問題【6】(4)
(0、1、2)・・・3通り
(0、2、4)・・・4通り
(0、3、6)・・・3通り
(1、2、3)・・・2通り
(1、2、6)・・・4通り
(2、3、4)・・・4通り
(2、4、6)・・・6通り
以上の26通りです。

問題【7】
みかんの分け方に注目します。
(6、0、0)・・・3通り
(5、1、0)・・・6通り
(4、2、0)・・・6通り
(4、1、1)・・・3通り
(3、3、0)・・・3通り
(3、2、1)・・・6通り
(2、2、2)・・・1通り
以上の28通りです。

解説を見れば、考え方はほぼ同じだということは察しが付くと思うが
ではそれぞれの式の根拠は?
ということになるとこの解説だけでは分かりづらいだろう。
また、共通性もしっかりとは認識できないと思う。

この時の授業では、解説は一切見ないで、まず組合せを書き出すという作業から始めた。
その意味を説明しながら順に当てはまるものを書き出させていった。
次に各組合せから何通りのものが出来るかを、順列の考え方を使って見つける。
その過程を説明した。
すると、順列の見つけだしは、途中から生徒自身が解き進むようになった。
以上のことをまず【6】(4)についてやった。

そして【7】に進む。
まず【6】(4)との共通性を説明した。
すると、組合せをみつける段階からもう自分でやれるようになっていた。
共通性をしっかりと印象づけるために、久保田塾では原則として
「書き出しは小さい数字から!」と統一している。
こういうことも大事なのだ。
同じ考え方には同じ手順で取り組むこと。

以上のような指導は、個別指導ないしは家庭教師にしか出来ないことだと思った。
どの段階から生徒が一人でやれるかは、一人一人違うからだ。
その子にぴったり合ったところで、解説から見守りに姿勢を変えられるのは個別指導だからだ。
家庭教師も同様であるのは言うまでもない。

競わせながら力を付けさせていったり
対費用効果を効率よくして指導するのが集団塾のメリットであるのに対し
一人一人の問題点を細かく観察して改善させて力を伸ばすのが
個別指導家庭教師の指導のメリットである。




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久保田塾の指導のスタンス。

最近生徒が一人退塾した。

彼女はある大手塾に通っていたが、算数のペースがその塾と合わず、算数のフォローで久保田塾に通っていた。
納得しないと次に進まない子だったので、一回の授業で扱える問題数に限りがあり
塾テキストから事前にピックアップしてある問題だけを順番に解説していく授業スタイルだった。
ところが、試験結果を見ると、久保田塾で説明した問題はきちんと解けているのに、扱わなかった問題はかなり基本的なものでも得点できていないことがあった。
お母様もかなり悩まれていたようで、6年になったのを機に、ご相談を受けた。
体力のないお子さんだったから、老婆心ながら、規模の小さい塾で、もっと面倒見の良い地元の塾に移るのも一策ではとご提案した。
これまでの生徒から聞いた情報を元に具体的な塾名も挙げてみた。
その塾も含め、お母様も色々お探しになったご様子で、
しばらくして、もっと子供に合いそうな塾をみつけてこられ、
体験授業を受けてきたと連絡いただいた。
体験授業も好印象だったようで、そこに移ることにされたそうだ。
その塾では、分かるまで残して教えるということで、一旦、久保田塾は退塾することになった。
かなりの遠地からの通塾で、毎回お母様が車で送り迎えだったようだ。
その負担たるや相当なものだったろう。
通塾回数も減り、拘束時間も減り、自習時間が増えたのは好ましい。
実力が更に伸びればと思って送り出した。

この例から分かって頂きたいことは、私自身は、個別指導塾はあくまで非常処置だと認識しているということだ。
本来なら学校の授業だけで中学受験も成り立つべきと思っている。
だが現状は、少なくとも集団塾に通わない限り、希望の中学には進学しづらい状況が出来ている。
その集団塾の授業が、時としてまた生徒によっては(例えばこの子のように)、今度は学校授業とは別の意味で学力伸長に寄与しない場合もある。
そこで個別指導や家庭教師までが必要となってくる。
生徒の体力的な負担。
親の経済的な負担。
どちらも相当ヘビーなものと言えよう。
しかし、5年なり6年生になった時点で、具体的な数値で合格可能性が低いと知らされてしまっては、多少の負担は仕方ないよということになる。

特に昨今の社会情勢からして経済的な負担は更に無視しがたくなってきている。
私も自分の授業料は決して安くはないと思っている。
ただし、同レベルの授業をしている他塾や他の先生に比したら安いと思っている。
産地直送ではないが、間接費を極力排して、同じことをしている会社経営主体のところよりは安価で効果の上げられる指導内容となっていると自負している。

でも高いのは高い。

だから、本当なら、集団塾の授業だけで受験できるレベルに達してもらえたらと思っている。
そうした学習の出来る生徒なら、社会人となった時にも相当な幅を持ったにんげんとなっているのではないか、そんなことまで思ってしまう。
いや、本来なら、学校教育だけで、その上の選択肢が拡がるというのが理想だろう。
現にもう30年以上も昔
私がまだ中学受験した頃は、市販の受験参考書を自習するだけで、相当ハイレベルな私立中学の受験が出来た。
私自身がその一例だ。
公立小学校に通い、4教科の参考書を自習しただけで第一志望の私立中学に合格出来た。
小学校の担任の先生がもともと国語が専門の先生で、記述対策で作文指導をしてくれたし、私以外にも私立受験をする生徒がいるということで、算数の授業内容も相当ハイレベルなところまで持っていってくれた。
その先生の指導も私の合格に大きく寄与してくれたと感じる。
その頃は、分母の異なる分数計算を4年の学校授業で習ったのではないか。
そして、生徒の大半はそれをマスターしていた。

昔話に花を咲かせても仕方ないか。
現在の公立小学校での教育状況は、敢えてここに書く必要もなかろう。
私立中学受験するなら塾に行くのが当然。
塾の授業が分かりづらければ個別指導や家庭教師をつけるのが当然。
ならば、少しでも負担の少ない形で最良のフォローをしたい。
それが私の基本的な考えだ。

とは言え、指導するからには必ず効果のあるものとして欲しい。
更には、生徒自身が将来なるべく幅の広い人間として育ってくれたらとの思いもある。
だから自分の頭をどう使うかを教えるというポリシーで授業している。
単に解法を伝達するのではなく、その意味を考え、あたかも自分で気づけたかのような気持ちでその解法が使えるようになって欲しいということである。

だから時として、厳しいモノの言い方となってしまうこともある。
私は真剣に対しているつもりなのだが、子供によっては単に怖い先生と感じてしまうかもしれない。
それも仕方ないと思っている。
「良薬は口に苦し」
と自分で言っては元も子もないか?(笑)
だが、それは至言だと思っている。

甘い気持ちで楽な受験をするのなら、敢えて個別指導や家庭教師を受ける必要はないと思う。
それで満足できないから来てくれていると思っている。
だから、効果の出ない授業は絶対にしたくない。
場合によっては、生徒自身の資質と親の希望とが合わず、希望通りの学力に持っていける指導が出来ないと判断することもある。
そういうときはそのことを伝え、私から指導を辞退することもある。
これを「見捨てた」とは思って欲しくないのだが、子供、親によってはそう感じることもあるかもしれない。
だが、授業料泥棒と自分で思ってしまうような授業だけは続けたくない。

塾によっては、伸びる可能性がないのを承知して、売り上げを伸ばす為に、機械的に受講回数や時間を増やさせるところもあるようだ。
(これまでのご相談で具体的に聞いてきた。)
そういうことは絶対にこの久保田塾ではやっていない。
そこは強調させていただく。

個別指導塾や家庭教師センターの広告で
何ヶ月間で偏差値が何ポイント上がったと大騒ぎしているところがあるが
あれは見苦しいと思っている。
なぜなら、上がるのが当然だからだ。
上がらないケースがあったら、それが希有なことなのだから、そのことをこそ広く告知すべきなのにと思う。
指導しても成績の上がらない時は、指導のやり方を改善していくべきなのだ。
それでもどうやっても効果が上げられなければ、先ほど書いたように、そのことを親御さんと子供自身に伝えた上で、どうしていくべきかを相談したり、指導を辞退したりということとすべきなのだ。

以上、思いつくままに久保田塾の指導スタンスを述べた。
検討されている方の参考になれば幸いである。

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プロフィール

久保田塾・塾長

Author:久保田塾・塾長
東京都内、自宅にて個別指導、都内近県にて家庭教師をしています。
受験対策でも不登校児へのフォロー指導でも、私を頼る者全ての力になりたいと思っています。
でも、出来ない事は出来ないので、その時は、よりふさわしい先生をご紹介したり、次善の策がないかを模索したりします。
一番得意なのは中学受験の算数指導。「どんな問題でも解ける」という事より、「志望校に合格するにはどういう力を付ければ良いかを伝える」のが大事なのです。そのことを分かっていない保護者の方々、現役の塾講師、家庭教師の先生方があまりにも多い。
教育ネタが中心になると思いますが、趣味に走ったりもするかも。
前から興味のあったブログというのを始めて、ちょっとワクワクの「え~年のおっさん」です。
(2008年2月2日(先勝)・ブログ開始)

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