算数が得意なのに計算ミスしてしまう。

最近はスマホや携帯メールからのご相談も結構いただくようになった。
困るのは、ご返事を差し上げても、PCからのメールは受け付けない設定をしたままの方が多いようで、返事がエラーになって、届かないことだ。

最近も携帯メールのアドレスからご相談をいただき、大事なことだったので返信させていただいたのだが、送信エラーとなってご相談者様には届いていないものがあった。
もしご相談された方がこの記事を読んでいただけたらと思い、個人が特定できない様に配慮しながら、相談内容と私からの返信とを公開させていただく。


【ご相談内容】
はじめまして。小学4年の男子のことでご相談いたします。中学受験を考えています。まだ4年なので、一応開成・筑駒を受けられるレベルになればいいなあと思っています。

兄が○○塾に通っていたので、4年の子は○○塾に通っていませんが、6年終了までそこの教材があるので、算数など先取りしています。
○○塾のテストで一つ上のテストをちょっと無理して受けています。今年の1月、3月は算数の偏差値が60以上あったのですが、7月は10程下がってしまいました。7月は4教科で真ん中少し上くらいでした。

テストでは、計算や、文章題の問題文も難しくなってきたのか、スピードがついていっていない感じがします。
計算は毎日、△△塾の6年計算マスターを1日6題やっていますが、とにかく計算間違いが多いです。2回目にはたいていできますが、そんなに時間がかかるわけではないのに半分くらい(3題)平気で間違えます。
○○塾のテキストについても最難関問題まで、特に解き方を教えなくてもわりとすぐ思いつくのに、計算間違いで間違いというのがしょっちゅうで、もったいないと思います。

○○塾の教材は、基本問題はやったりやらなかったりですが、練習問題くらいはまあまあしっかりやっています。

計算間違いや算数に関しては問題文の読み間違いも多いです。先日のテストでは「一つは水が入るポンプで、もう一つは水が出るポンプ」となっていたのを「両方水が入るポンプ」と読み間違えていました。

小学校は地元の公立校ではないので、通学に一時間程掛かります。その為、6年になってからはそんなに勉強できないと思い少し先取りさせています。

長くなりましたがこういう子はどうやって伸ばしたらいいでしょうか。

ぜひアドバイスをいただきたいので、宜しくお願いします。お手数をかけすみません。



【私からの返信】
利発なお子さんの様ですので、自発性を損なわなければどんどん力を伸ばすと思います。
ただし、ノートをきちんと書くと云った基本はある程度訓練で育てていく必要があると思います。
頭の良い子にありがちなのは、頭の中だけでの処理に慣れて、手を使った処理が雑になるということです。
初期の段階では対応できても、応用が進んでくると手の処理で視覚化を図らないと処理仕切れない問題が増えてきます。
そうなってからいざ書こうとしてもなかなか手が進みません。
これまで開成や筑駒に進んだ子どもたちは共通して、書くことを面倒くさがらないという面がありました。
計算も細かな字でしっかりと筆算をしていました。しかも筆算は消さずに残していました。
あちらこちらに書き散らすのではなく、順番にきちんと筆算も書いていきます。
図を描く際も、フリーハンドでどんどん描いていきます。
描きながら、おかしな所が見つかると微調整しながら図を完成させていきます。

私が指導する子は5年以降の子が多いので、そうした子たちがどのような基礎訓練を積んできたのかは分かりませんが、言われて身についたというより、自然にその様な学習習慣ができていたという感じがします。
お母様方に聞いても特に特別な指導はしてこなかったと仰っる方ばかりでした。
計算問題だけを別にやらせたりもしていなかった様です。
文章題を解く中で、必要な計算を筆算で解いていっただけの様です。勿論、塾の計算課題などはやっていたと思いますが。

ご兄弟を指導した方もおりましたが、お兄さんは字も雑で、濃い鉛筆で太い字を書くタイプで、算数もなかなかきちんとノートが取れなかったのですが、弟さんは、初めからやや薄めで硬めの鉛筆で1行1行をしっかり書けていました。
お兄さんは第一志望は決められず第二指導の私立中学に進みましたが、弟さんは受けた学校全てに合格しました。
ただし、お兄さんも高校に入ってから創作などに興味を覚え、高校に進んでからは上位にいるようです。

お子さまの場合は、○○塾の最難関E問題まですぐ理解できるのであれば、思考力には全く問題ないと思いますので、算数の楽しさが実感できていれば、年令の成長と共に計算ミスと言ったことも自然に解消するのではないでしょうか。

また、計算ミスで失点が多い子については、どういうミスをするかを分析してあげるのも良いと思います。
7の段だけいつもミスする子とか、繰り下がりを忘れがちな子など、一口に計算ミスと言っても、その子その子で違いがある場合もあります。
ただ、最難関問題レベルまで理解できるとすると、そうした初歩的なことではなく、もっと精神的なことが影響しているのかもしれませんね。焦るとか、面倒くさがり屋とか。
こうしたことを矯正していくのも大事だとは思いますが、算数を解く楽しさそのものを失わせないよう配慮する必要があると思います。
基礎問題や、少量の計算問題をきちんと時間を計ってやる習慣を付けたらいかがでしょうか。
これだと、短時間で済みますので、算数嫌いにさせることはないと思います。
スポーツでいうところのウォーミングアップや基礎体力作りに相当するものです。
どの塾のテキストにもそうした部分は含まれていますので、バカにせず、しっかりとこなすことが大事です。
キビキビ短時間で処理するということを心がけていけば、飽きることもないと思われます。

いずれにしろ、上位校に確実に合格するには、「解く喜び」を育てるのが一番大事だと思います。
難問に挑戦していると、しっかりとした処理をしていかないと太刀打ちできないということが、自身で実感できて、計算なども丁寧にやるようになります。
今は、精神的な成長が知的な成長に追いついていないだけのように思われますので、追いつくのを待てば良いのではないでしょうか。

以上お伝えしましたことは、私の経験だけからの話しですので、どこまでお役に立つかは分かりませんが、一つでも参考になることがあったなら幸いです。

今は書店に行くと、教育書の多さに驚かされます。経験豊富な先生方も色々と書物を通じアドバイスされているようですので、そうした先生方のご意見も参考になさったらと思います。

テーマ : 中学受験
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

久保田塾・塾長

Author:久保田塾・塾長
東京都内、自宅にて個別指導、都内近県にて家庭教師をしています。
受験対策でも不登校児へのフォロー指導でも、私を頼る者全ての力になりたいと思っています。
でも、出来ない事は出来ないので、その時は、よりふさわしい先生をご紹介したり、次善の策がないかを模索したりします。
一番得意なのは中学受験の算数指導。「どんな問題でも解ける」という事より、「志望校に合格するにはどういう力を付ければ良いかを伝える」のが大事なのです。そのことを分かっていない保護者の方々、現役の塾講師、家庭教師の先生方があまりにも多い。
教育ネタが中心になると思いますが、趣味に走ったりもするかも。
前から興味のあったブログというのを始めて、ちょっとワクワクの「え~年のおっさん」です。
(2008年2月2日(先勝)・ブログ開始)

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