部分分数分解。

私立に通う中3生から、学校のプリントで分からない問題があると質問された。
分数式の問題なので、便宜的に{a/b}と分数を表す。
{b/a(a+b)}+{c/(a+b)(a+b+c)}+{d/(a+b+c)(a+b+c+d)}+{e/(a+b+c+d)(a+b+c+d+e)}
を計算しなさいという問題だ。
これは数Ⅱの範囲だと思うが、学校の先生は途中まで解いてくれて、続きをやってくるように言ったとのこと。
学校の先生が示してくれたヒントがノートに書いてあったが、式全体を変形したものだったので、生徒には何がどうなったのかがつかめなかったようだ。
そこで次のような変形だけをまず示した。
{1/a}-{1/a+b}={a+b/a(a+b)}-{a/a(a+b)}={a+b-a/a(a+b)}={a/a(a+b)}
「通分して引き算しただけ」と話したらすぐに納得。
「でも、こんなこと思いつかない。」と一言。
確かに、いきなり思いつくのは無理だろう。習っているからできる、本当にその通り。
で、ここで習ったから覚えてねと言って、次の項を変形させた。
しかしキョトンとしている。そこで次のヒントだ。
「最初に与えたヒントの式の
aを(a+b)に、bをcに替えてみたらどうなる?」とヒントを出した。
やっと得心がいったようで、その後はスイスイと解いていた。
長い式を一編に変形するのでなく、一項ずつ変形させて、その共通性に気付かせた。
もちろん、変形が済んだ後は一つにまとめさせた。そうしないとこの問題の意味がない。

「でも、こんなこといきなり説明されてもすぐには分かる訳ないよ」との感想が聞こえそうだが、
中学入試を経験していると、これと同じ問題を実数で解いている。
受験算数用の参考書では、計算の工夫という項目で触れられている。
「特進クラスの算数」(文英堂)ではP.35の応用例題16。
「応用自在」(学研)ではP.28の例題3。
「自由自在」(受験研究社)ではP.86の例題6。
「受験全解」(みくに出版)ではP.32の例題1(5)。

今日話題にした生徒は、小学校からの内進生なので、小学生の時にこうした問題は解いてないと思う。
と言って、今度の説明は理解できたのだから、解いていなくても大きな問題はないと思うが、
中学受験でこの問題をきちんと知識に定着させていた子にとっては、
「何だ、あれだ」という感想になったのではなかろうか。
この差を大きいと感じるか、大したことないと感じるか。

私は昔は大きいと感じていたが、最近は大したことないと思うようになってきた。


テーマ : 中学受験
ジャンル : 学校・教育

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プロフィール

久保田塾・塾長

Author:久保田塾・塾長
東京都内、自宅にて個別指導、都内近県にて家庭教師をしています。
受験対策でも不登校児へのフォロー指導でも、私を頼る者全ての力になりたいと思っています。
でも、出来ない事は出来ないので、その時は、よりふさわしい先生をご紹介したり、次善の策がないかを模索したりします。
一番得意なのは中学受験の算数指導。「どんな問題でも解ける」という事より、「志望校に合格するにはどういう力を付ければ良いかを伝える」のが大事なのです。そのことを分かっていない保護者の方々、現役の塾講師、家庭教師の先生方があまりにも多い。
教育ネタが中心になると思いますが、趣味に走ったりもするかも。
前から興味のあったブログというのを始めて、ちょっとワクワクの「え~年のおっさん」です。
(2008年2月2日(先勝)・ブログ開始)

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