塾選びについてのお母様からの相談。

体験授業後、現在通われている塾とこちらの予定が合わず、定期的な指導には至らなかったご家庭から改めてご相談をいただき、空き時間の調整が付いたので臨時の指導も行いました。

その保護者からのメールと、それへの私からの返信の紹介です。
【行頭に>が付いているのが保護者からのメールの引用】
【そのマークのない行は私からの返信】
プライバシー保護の為、引用中も一部表現を変えてあります。

> 「とってもわかりやすかった」と本人の感想。
>
> 私は、○○(お子さんの名前)のノートや先生の授業報告書を拝見させていただき、
>「図とグラフを横に書く」という方法があったのか、と思いました。
> 親が言っても書かなかった図やノートの書き方を久保田先生の元では書いています。
> もっと早く久保田先生に合わせた方が良かったと反省しております。

○○君はまだ読んで考えるという過程が全然出来ていませんでした。
説明を聞いてそれを覚えるのが勉強と思い込んでしまったのかもしれません。

私が昨日の指導で行ったことは次の三つです。
(1)問題文を読み返させ、誤解していたポイントに気づかせた。
(2)解く為にどのようなアプローチが出来るか(どんな図を描いたら良いか)を提示した。
(3)式の結果に単位をつけ、必要なら言葉での補足をしておくようにと指示した。

> 通塾中の塾長の授業が始まり一週間が過ぎました。○○は、その先生
> の教え方がわからないようです。言葉中心に説明される方です。ボード
> を使わない、本人に考えさせる、その手法が○○に合ってないのでしょう。

どう子どもに考えさせるか。
これは各先生毎に色々なお考えがあるようです。

先日テレビに算数パズルで有名な宮本哲也先生が出ていらっしゃいました。
その番組で語っておられたことは、
「私は一切教えません。ただ生徒に考えさせ、答えが出たら○か×かだけ言い、○になるまで考えさせます。」
と言うことでした。
結果として生徒の8割が有名難関中学校に合格しているとの実績も語っておられましたから、これだけが正しい指導法のように思えますが、要は、こうした指導に付いていける子どもだけが最後まで在籍し、結果として高い合格率になるということだと思います。

> 再度、私からも塾長先生に授業スタイルを少し変えていただけないか
> お願いしてみます。

建設的な話し合いとなるよう願っています。

> 塾長は○○の志望校については、小学生なので、志望校は、
> 受けたいのであればそれでいいと思っている(成績に関係なく)。
> 志望校がどこであっても、勉強方法については、普通の受験勉強
> と変わらないと思っている。具体的な過去問対策は、11月に入ってから、
> 間近になってからやり始める。記述の対策は、特別なことは何もないと
> 思っている。今は家で、200字の要約や新聞の写し等をやってみても
> いいかもしれない、とのこと。

過去問演習をいつ始めるかは子どもの学習レベルにより変わってきます。
8月から始められる子もいれば、本格的な開始は11月くらいまで待った方がよい子もいます。
ただ言えることは、遅すぎる失敗は大きいが、早すぎる失敗は小さいということです。
過去問と同じ問題は出ません。
でも同じ様な問題は出ます。
だから早く始めて問題の感じをつかんでおくのは大事なことなのです。
7月にやったら算数の点数は5点だった、という子もその学校に合格しました。
そんなことでめげるようなら志望校を替えれば良いのです。
多い子は手元にある過去問集を7巡しました。

200字の要約は塾の先生に添削してもらえるなら効果大だと思います。
新聞の写しと言うのは、○○君はまだ鉛筆の運びに覚束ないところがあるのでそれを克服させたいという気持ちから言われたのかもしれません。
国語の成績が良かったのに記述中心の問題だと得点が下がる子はいました。書くということ自体に慣れていなかったのです。

> 私は、早稲田アカデミーが、記述対策として夏後半からコースを設けていたり、
> 都立中ならば、ENAのように早くから適性検査対応、作文コースが設けられて
> いるのを見ています。本当に直前でいいのだろうか?志望校への気持ちが固いので、
> 作文対策も少人数なので、関連して何か対応して下さらないのでろうか?と
> 思ってしまいました。6年生の担当の先生も決まり、塾長以外は全てアルバイトの
> 学生さんが担当されることになり、果たして記述対策を万全にしていただけるのか
> 不安に感じました。

今具体的に名前を挙げられた塾には体験授業等で相談に行ってみたら良いと思います。
相談してみて、塾の考え方に納得できるかで判断されたらと思います。

> 正直、○○の成績は、他の科目も良くないです。主人も
> 私もフォローをしていましたが、本人には響かなかったようです。
>
言葉が響かなかったというのはどういうことでしょう。
学習姿勢が深まらなかったということでしょうか。
お子さん自身が受験を望んでいるのであれば、親の言葉などなくてもバリバリ勉強するはずです。
それが出来ないのであれば受験したいというのはカッコだけということではないでしょうか。
あるいは親の願望が先走りしてしまったということでしょうか。

> 最近受けた統一テストが「国・私立中学入試問題研究会の1月号」です。
> 偏差値は、国と社はまあまあですが、算と理がよくありませんでした。
> 塾での理解度がそっくりそのまま反映されています。理科の先生は、
> 言葉中心の方で分かりにくいそうです。
>
> 理科はもともと実験や体験が好きな子です。テキスト中心が合わないの
> でしょうか。栄光ゼミナールの実験教室の体験では眼を輝かせていました。

科目そのものに興味があるのであれば、参考書に限らず、理科に関する多数の良書が販売されています。
書店で実際に手に取り、面白そうなものを購入し、それをどんどん読み進めれば良いと思います。
塾に行って先生に説明を聞かないと勉強ではないというのは単なる思い込みです。

> ○○は転塾を希望しています。正直この偏差値ではどこの集団塾に
> 入るのも難しく、また入れたとしても分からない状況が続くだけだと思います。
> (四谷大塚の入塾テストを受けるか検討していますが、正しい道には思えません。)
> そして今の塾に行き続けても学力が伸びるかどうか。親も転塾できないか
> 検討し始めています。
>
> 公立一貫校対策ならばと思い、ENAに伺いました。今度体験授業に
> 行く予定です。本人は、それでも私立校が第一希望と言っております。
>
> 以前ご紹介いただいた国語の△△先生は、相談のみでした。実は、相談時に
> △△先生の受講費を伺い、あまりにも高く、4年生からお願いするのは
> どうかと考えてしまいました。

有名な先生は希望者も多いと思いますから指導料は高くなるでしょうね。
各メディアでも活躍されている家庭教師の先生とお話しする機会がありましたが、その先生の指導料は1時間2万円だそうです。
月8時間が普通で、月謝は一人16万円だと仰っていました。
因みに△△先生の指導料はおいくらでしたか。

> 本当に今、本人の夢に向け親に何ができるのか、どう動けるのか試行錯誤です。
>
> 先生、何でも構いません、アドバイスをいただけないでしょうか?後、夏終りまで
> 5か月、受験まで10か月、親は今何ができるのでしょうか?

まとめると次のとおりになると思います。

(1)受験への気持ちを確認する。
憧れだけでは受験できません。努力する覚悟があるのかの確認です。
勉強するスタイルは一つではありません。

(2)もし塾が必要と判断したなら、通っている塾も含め、各塾の内容を検討し、お子さんに合うところを探す。
学生のアルバイトでも良い先生はいましたし、専門のベテラン講師でも頭が固まってしまっている人もいました。
キャリアが長ければ良い先生というのも思い込みです。
最終的には直感でピンとくるところを探すということだと思います。

これはと思う塾に相談に行き、しっかり各塾の特徴をつかみ、お子さんに合うか、お子さんの現状を受け入れてもらえるかを確認することだと思います。
集団塾は、規模の大小にかかわらず、指導される先生のスタイルを変えてもらうということは難しいと思います。
各先生がそれぞれに自信を持って良かれと思う方法で指導されているからです。
また、集団塾の場合は、子ども一人一人の特性に合わせての指導を望むことは出来ません。
だから、お子さんに合った指導をしてくれる塾を探すことです。

ある塾が全ての子どもに合うということはあり得ません。
子ども一人一人の個性が違うのですから、これは当然とも言えるでしょう。

そして、熟慮の上にある結論に達したら、それを信じて邁進することです。
でも、何か変だと感じたら、そこでまた再考するのもありだと思います。
そうした葛藤自体が立派な子育てになっていくと思います。
ただし、親のエゴや見栄などに縛られていないかもしっかりと確認してください。

> 受験は、私自身経験がなく、アドバイスいただける方も少ないです。

中学受験を経験された親御さんでも迷われることは一緒です。
状況は刻々と変わっているのです。昔の常識は今は通用しなくなってきています。
今しっかりとお子さんと向き合い、親子で気持ちを一つにしていくことだと思います。

テーマ : 中学受験
ジャンル : 学校・教育

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プロフィール

久保田塾・塾長

Author:久保田塾・塾長
東京都内、自宅にて個別指導、都内近県にて家庭教師をしています。
受験対策でも不登校児へのフォロー指導でも、私を頼る者全ての力になりたいと思っています。
でも、出来ない事は出来ないので、その時は、よりふさわしい先生をご紹介したり、次善の策がないかを模索したりします。
一番得意なのは中学受験の算数指導。「どんな問題でも解ける」という事より、「志望校に合格するにはどういう力を付ければ良いかを伝える」のが大事なのです。そのことを分かっていない保護者の方々、現役の塾講師、家庭教師の先生方があまりにも多い。
教育ネタが中心になると思いますが、趣味に走ったりもするかも。
前から興味のあったブログというのを始めて、ちょっとワクワクの「え~年のおっさん」です。
(2008年2月2日(先勝)・ブログ開始)

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