中学受験準備の開始時期について。

中学受験の準備はいつから始めれば良いのか。
私は5年から始めれば大丈夫だと思っていますが、小学校入学と同時に開始されるご家庭も増えたようです。

現在、小学校4年のA君のお母様から初めてご相談のメールをいただいたのは今年の1月でした。
だから彼はまだ3年生だったということです。
お父様もお母様もバリバリ理系のご家庭で、普段はご両親が交代で勉強を見ているということでした。
小学1年から、通信添削を利用し、ご家庭で指導されていたようです。
ただ、ご両親から見て、形式的な学習に流れている様子が見て取れて、それでご相談をいただきました。

お母様のメールにあった次の1行が印象に残っています。

「まったく勉強することの楽しさを分かっていないし、分かろうともしていないのだと思います。」

これではいくら時間を掛けても効果は薄いでしょう。
早速、体験授業に伺いました。

体験授業後にいただいたメールからも引用させていただきます。

「先生がお帰りになった後、初めて算数が面白かったと申しておりました。
自分から、先生に教わるのを続けたい、と申しております。」

その後、ご家庭で、主にお父様が指導されては、疑問が増えたところで私が家庭教師に伺うという形になりました。
隔週のペースでしたが、今は月に1回ほどのペースに減りました。

通信も辞められたのか、今は「自由自在」を学習しています。
先日も久しぶりにご指導に伺いました。

使っている「自由自在」は、高学年用です。
今回は、立体図形が中心で、228ページから231ページまでを学習しました。
お父様と学習した痕跡が残っています。
228ページの練習5は苦手だったのか、いろいろと書き込みが多かったです。
3方向からの矢印が記入され、お父様も説明にかなりご苦労されたようです。
A君自身、(1)から苦戦していました。

そこで、矢印だけではなく、そこに、前・上・右という具体的な言葉を書き加え、それぞれの方向からの投影図をノートに書かせてみました。
するとしっかり書けるではないですか。
そして、各方向から見える正方形の面の数を尋ねると、これも正確に答えられました。
前から見える面の数と後ろから見える面の数は同じといったこともすぐに納得。
上下、左右についても同じ、ということもすぐに理解。
へこんでいる所がないから、これらを足せば表面積が求められると説明していきました。

すると、(2)(3)については自力でスイスイと解いてくれました。
多分、自分で投影図を書いたことで、具体的なイメージがつかめたのでしょう。

練習6については、どれも「柱」として捉えられるという話をしました。どれも八角柱です。
そして、柱とはそもそもどういう立体か、つまり、底面と高さということが何を表しているのかということ、さらには、その考えを元にした表面積の求め方の意味を説明しました。これは226ページに載っている公式の意味でもあります。
それらが理解できたかを確認する為に、(2)(3)は一人で解いてもらいましたが、何れもしっかりと立式できていました。

231ページは「力をためす問題」のページです。
何れも実際の入試問題から選ばれたものです。
特に4番のハシゴの表面積を求める問題はかなり解きづらい問題だと思うのですが、しっかりと式を立て、解答していました。
残念ながら、上下のいわゆる足の裏の部分を忘れてしまっていましたが、そのことも、簡単に示唆するだけですぐに自分で修正できていました。
何より集中して解く様子が素晴らしい。
4年生にして、これだけの力が付けられるのかと正直びっくりでした。
ここは主にお父様が教えられたようですが、ありがたい限りです。

ところが、授業後に、お父様にそうしたことを伝えたら、
「そうですか、私とやっているときは全然分かっていないようでした。それに、とてもつまらなそうなので、何も分かってないんだろうなと思っていました。」とのことでした。

何年生から始めたら良いのか。
やはりかなりの個人差があるようです。

このA君については、また親子勉強がしばらく続き、疑問が増えたら、空きの日を利用して指導に伺うということになるのでしょう。
とても良い勉強スタイルだと思います。
でも、このスタイルがベストということではありません。
偶々このご家庭、このお子さんには合っていたということなのでしょう。

一つだけ言えることがあります。
早く始めたことにより、学ぶことの楽しさを感じ取れなくさせることだけは避けるべきということです。
知的レベルは高学年ほど高まるのは言うまでもありません。
だから幼いままの子に、形だけの難問をぶつけるのは何の効果も無いということです。
このA君ですら、春先の指導では、一問一問を細かく解きほぐし、少しずつ少しずつアプローチさせていました。
果たしてどこまで伸びるのか、それは見当もつきませんでした。
面白いと思ってもらえているか、それだけを考えて指導していました。

先日の指導で嬉しかったことがまだあります。
最後に玄関先で、A君自身が初めて「ありがとうございました」と自発的に挨拶してくれたことです。
前回の授業時までは、いつもお父さんの影に隠れてモジモジこちらを見つめているだけでしたから。

テーマ : 中学受験
ジャンル : 学校・教育

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プロフィール

久保田塾・塾長

Author:久保田塾・塾長
東京都内、自宅にて個別指導、都内近県にて家庭教師をしています。
受験対策でも不登校児へのフォロー指導でも、私を頼る者全ての力になりたいと思っています。
でも、出来ない事は出来ないので、その時は、よりふさわしい先生をご紹介したり、次善の策がないかを模索したりします。
一番得意なのは中学受験の算数指導。「どんな問題でも解ける」という事より、「志望校に合格するにはどういう力を付ければ良いかを伝える」のが大事なのです。そのことを分かっていない保護者の方々、現役の塾講師、家庭教師の先生方があまりにも多い。
教育ネタが中心になると思いますが、趣味に走ったりもするかも。
前から興味のあったブログというのを始めて、ちょっとワクワクの「え~年のおっさん」です。
(2008年2月2日(先勝)・ブログ開始)

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