テレビドラマ「下剋上受験」

東京地区では毎週金曜の夜に放映されている「下剋上受験」というドラマが人気の様です。

少し前の「受験のシンデレラ」や、もっと昔の「ドラゴン桜」は大学受験についてのドラマでしたが、この「下剋上受験」は中学受験を扱ったドラマですので職業柄、気になって毎回見ています。
ドラマとして見るととても面白いですね。

受験の参考になるのか?

これは意見の分かれるところでしょうが、私は得るところも大だと思いました。

これまでよく言われてきた、「中学受験は親子での最後の共同作業」というのを裏打ちするような内容ですね。
中卒のお父さんが、娘の中学受験を応援する為に、会社まで辞めて全力投入で娘を指導するという話しです。

私に一番印象的だったのは、例えばつるかめ算を理解させる為に、鶴と亀の折り紙人形をたくさん作って、それを使って実際に問題を解く過程を理解させるというくだりでした。
解き方・考え方を全く知らない子に説明するのには確かにとても分かりやすい方法だと思いました。
ただし、コストパフォーマンスでいうと甚だ効率の悪いやり方だとは思いますが。
それでも、このドラマでは、娘がお父さんのやる気を実感する契機となっていました。
親の本気度を子どもに示すというのは大事な点だと思います。
ただし、親が実現できなかった夢を子どもに押しつけるということになってはまずいですが。
このことは、学校の担任の先生を通じて、このドラマの中でも語られていましたね。

さて、つるかめ算の解き方に話しを戻します。
実際につるとかめを1つずつ取り替えながら足の数の変化を実感させるというのは有効だという話しでした。
6年生になってこの考え方は幼稚だろうと思われる方も多いかと思いますが、つるかめ算の変形バージョンには、このやり方でないと対応しづらいという問題もあります。
例えば今年の洗足学園中学の第1回目の入試には次のような問題がありました。

洗足学園中学校2017年入試第1回算数・2番(2)

これは、「下剋上受験」のお父さんの解き方が有効です。

ただし、この問題なら、算数が分かってきている子には、私は面積図で解くことを勧めると思います。
取り替えながら個数をチェックしていくやり方と面積図による解き方と、どちらのやり方が良いか、実は、その子、その子の特性により異なってきます。
今年も洗足の1回めの受験を終えた子から、この問題が解けなかったので教えて欲しいというファックスが届きました。
この子には取り替え方式で説明したファックスを送りました。
この子はあまり算数は得意ではなく、でも地道な作業を嫌がらない性格の子だったのでこのやり方にしました。
場合によっては割合の数を使って式を作り、消去算のように解くやり方が一番しっくり来るという子もいるかもしれません。

あのドラマの場面では、まだつるかめ算そのものを知らない子に説明していくという状態でしたから、あの説明はとても良いと思いました。

その先では、今度は速さが出てきましたね。
速さとつるかめ算の融合という問題も少なくありません。
今年の入試にもありました。

このブログの前回の記事で紹介した浦和明の星の4番です。

話しがそれました。

何と言っても、親子の連携の大切さ、これが中学受験では一番大事です。
そのことをきちんと伝えてくれるという意味で、このドラマは良いドラマだと思います。
ただし、テレビドラマですから、かなり色々なことが誇張されているのも確かです。
そこも理解した上で楽しんでいけば良いと思います。

質問のファックスをくれた子は洗足学園中学が第1志望でした。
無事第1回目の入試で合格していました。
5年生の時の成績を思い出すと、よく健闘したと思います。
解けなかった問題をきちんと覚えていて、そのことについての質問をしてきた子は、これまでにいましたが、皆その試験で合格していました。
冷静に試験のことを覚えているということは、冷静に受験できたということの証しなのかもしれません。
ドラマの主人公の子は、原作の本で、第1志望には合格できなかったということが分かっていますが、それなりの成果で終了できたということも分かっています。
そういう意味でも安心して見て良いドラマかもしれません。


Tag : 中学受験 算数

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