見落とされがちだけれど、大事なところ。

授業時、手が動いている限り、生徒が納得するまで解かせているが
時々、途中で口を挟むことがある。

例えば、分配法則が使えるのに、使わずに個々の式を最後まで計算しようとした時。
円すいの表面積を求める時などまさにその例。
母線11センチ、底面の半径4センチの円すいの表面積を例に取ろう。

4×4×3.14・・・・・底面積
4×11×3.14・・・・・側面積
これを計算していくのに、4×4×3.14=16×3.14
ここで止めておくようにいつも言っているのに
つい16×3.14の筆算をしてしまう生徒がいる。
そういうときはすぐに注意して思い出させる。
4×11×3.14=44×3.14
(16+44)×3.14=60×3.14
と計算することを。

昨日も途中で口を挟んだ。
15×8×2を計算していくのに
15×16の筆算を書いたからだ。
その生徒にとっさに「15×2はいくつ?」と聞いたらすぐに「30です」と答えが返ってきた。
「だったらその筆算はないよね~」と言うと、キョトンとしている。
彼としては、15×8からではなく、暗算でできる8×2から計算したので、
教えられた通りにやっていると思ったのだろう。
だから、なぜ止められたのか分からなかったのだろう。
すぐに説明した。
「15×2=30を頭の中でやれば、次も30×8だから暗算でできるよね。」
すぐに納得してくれた。
こうしたことを説明しなくてもすぐにやれる子もいる。
見ていて感心することもある。
だが、大半の子は、教わった範囲でしか動けない。
だから「教わった範囲」を広げてあげる必要がある。
集団授業だとこうしたところはチェックされないと思うが、私はとても大事だと思っている。

かけ算はなるべく分数にして、かける前に約せるところを約すというのもいつも言っていることだ。
だが、これについても、
10×10×3.14×(1/4)のような計算は
4と10を約して2と5、その2と残りの10とを約して1と5にして
5×5×3.14と計算する子が大半だが、
私なら314÷4と計算する。
25×3.14と314÷4と
どっちが楽か。
あまり大した違いはないかもしれないが、
こうした工夫をいつも考えながら問題にあたるのは一番大切なことのような気もする。
なぜなら、問題自身の中に隠れている違う側面に気付いたりできる力が養われるからだ。

余談になるが、かの紫式部は、こうした工夫を、日本人特有の力と見て、
源氏物語の中で「大和魂」と呼んでいる。(「少女」参照)
(少し違うのかな?)
和算にも通ずる(?)、連綿とした知恵の連鎖を意識していきたいものだ。

テーマ : 子供の教育
ジャンル : 学校・教育

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プロフィール

久保田塾・塾長

Author:久保田塾・塾長
東京都内、自宅にて個別指導、都内近県にて家庭教師をしています。
受験対策でも不登校児へのフォロー指導でも、私を頼る者全ての力になりたいと思っています。
でも、出来ない事は出来ないので、その時は、よりふさわしい先生をご紹介したり、次善の策がないかを模索したりします。
一番得意なのは中学受験の算数指導。「どんな問題でも解ける」という事より、「志望校に合格するにはどういう力を付ければ良いかを伝える」のが大事なのです。そのことを分かっていない保護者の方々、現役の塾講師、家庭教師の先生方があまりにも多い。
教育ネタが中心になると思いますが、趣味に走ったりもするかも。
前から興味のあったブログというのを始めて、ちょっとワクワクの「え~年のおっさん」です。
(2008年2月2日(先勝)・ブログ開始)

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