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昨年度の指導を振り返って。(家庭教師の効果)

今年中学受験した私の生徒たちは、早い子は小学5年の4月からの指導。一番遅くの指導開始は小学6年の10月からでした。
手前味噌になりますが、合格の結果は、指導期間が長かったお子さんの方が希望に近いものとなりました。

今年一番驚いたのは、帰国生受験を目指し、5年生の4月から見たお子さんです。
何に驚いたかは、最後にお伝えしましょう。
今回は、この子のことを話させていただきます。

長くなりますが、初めて頂いたご相談のメールから抜粋させていただきます。
お子さんが5年になったばかりの時期のご連絡です。

「5年生になる娘の個別指導について調べている中で、ホームページに辿り着き指導内容に惹かれたので御連絡しました。
中学受験を考えているため、この春期講習から○○塾(大手塾)に通い始めたのですが、もともと算数が苦手で問題を読んでも解き方が浮かばず、解説を聞いて分かった気にはなるようですが次に同じ問題でつまずいてしまっている状況です。
公文は中学生のレベルまで進みましたが、この3月まで1年半アメリカに父親の仕事の関係で行っていたこともあり、日本の学校の授業を受けていないというのも一つの大きな要因かと思います。
夫が中学受験の経験もあり教える事はできても、算数の苦手意識も強く、本人が試行錯誤して考えていこうと思う方向に向かっていないのが気になっています。
○○塾に通っているという事でそちらの教材を使っていただければ一番だと思うのですが、その前に基礎的な事から抜けている事も多いと思います。
ですので必ずしも○○塾の授業に対応してでなくてもいいのかもしれません。

現在の先生のスケジュールの空き状況から、家庭教師をお願いできるか分かりませんが、可能でしたら一度体験授業をお願いいたします。」

体験授業に伺ったのは4月の中旬でした。
塾のテキストを使って、最近塾で習ったことを一緒に学習してみました。
すると、ゆっくり説明していけばしっかりと説明の内容を理解できるということが分かりました。計算の力も充分でした。
体験授業の後に、次のようなご返事をいただきました。

「体験授業、ありがとうございました。
先生が帰られた後『この問題どうしてこうなるか分かる?』と自分からメモを見ながら説明してくれました。
算数の問題に対して、あのような良い表情で話してくるのは本当に久しぶりでした。どうしてそうなるのか自分でも納得がいって嬉しかったのだと思います。
 成績の向上はもちろんなのですが、このような分かった時の面白さ、楽しさを少しでも感じながら勉強していく事も大切にしたいので、引き続き指導をお願いします。」

帰国して間もないということもあったのでしょう、通っている塾での成績は良くありませんでした。特に算数は、塾の授業はほとんど定着していないという状態でした。
体験授業をしてみて感じたのは、とてもペースがゆっくりだということでした。書くこと自体だけの話しではなく、理解するペースについてもです。
しかし、きちんと話しを聞く姿勢は出来ていました。つまり、納得するまで先に進まないということです。
多分、塾の授業は、先生の説明のペースが速すぎて、この子が理解し終わらないうちにどんどん先に進んでしまっていたのでしょう。
ひとつひとつの内容についての理解力に心配はありませんでしたが、かみしめるように話しを聞いていくのです。
「今の説明、分かったかな?」と尋ねると、
分かった時はすぐに「はい」と答えてくれるのですが、分からなかった時は黙って首を傾げています。
「まだピンと来ない?」と尋ねると、「はい、まだちょっとよく分かりません。」と答えてくれます。
そこで、もう一度、少し表現などを変えながら説明をします。
しばらく考え、やっと理解できると、パッと表情が明るくなります。実に分かりやすい子です。よく、素直な子が伸びると言われますが、まさにこの子は素直そのものでした。
そして、一旦理解できると、今度は自分で考えながらノートをまとめていきます。ほとんど私が説明した通りの流れなのですが、単に私のノートを写すのではなく、考え考え自分で式や図をまとめていくのです。
分からなくなると時々私のノートを見て確認したりもしながら、それでも自力でノートをまとめていくのです。
この子はきっと伸びるなと直感しました。
とは言え、書くのも遅かったので、塾のテストの成績は、私が指導した途端にグンと上がったという訳ではありませんでした。
それでも、クラスが上がれば素直に喜び、でも一段と指導のペースが速まったことに驚き、そしてまたクラスが下がったり。そんな繰り返しで小学5年の学習を進めました。
使ったのは通う塾の教材だけです。

5年の終わり頃でしょうか、お母様から、「あまり都内の中学の事は分からないので、先生がお薦めの学校ありますか?」とお尋ねがありました。
「今は借家なので、良い学校があれば引っ越しても構わないと思っています。遠くの学校でも良いと思う学校があれば教えてください。」と言われました。
そこで、思いつくまま、都内及び近県から5~6校の名前を挙げました。

その中の1つが第一志望となりました。
帰国生入試が一般入試とは別に設定されているというのも魅力だったのかも知れませんが、学校説明会に行った上で決めたということで、雰囲気や指導方針や先生方の様子なども気に入られたのだと思います。
ただし、6年生になってから受けた模試の結果では、その中学の帰国生入試の合格ラインにも届いていませんでした。一般入試の合格可能性はもっと低いものでした。

その子は、塾での授業のペースに付いていけないということが問題だと思ったので、ひたすら予習をしました。まず私と各単元を学習し、ポイントをつかんだ上で塾の授業を受けさせたのです。ですから、塾での先生の話も理解できるようになり、授業も苦痛ではなくなっていったのだと思います。
週末毎に行われる確認テストから、まだ理解しきれていなかった問題を洗い出し、翌週の指導の冒頭に説明しました。

夏休みも終わり、秋からは過去問演習に入りました。
塾の先生からは、まだ算数はやってはいけないと言われていたようですが、私は、過去問演習の目的は、問題の出題形式に慣れさせることと、どのような単元がどのように出題されるのかを実感させることと考えているので、その子のレベルに合わせながら、可能な限り早めに始めるようにしています。
この子は9月半ばになってからでしたが、昔、この生徒と同じ中学を第一志望にしていた子には、8月の冒頭に過去問演習を始めさせました。
合格ラインなど全く気にせず、どんどん進めさせました。
本人は点数を記入していたようですが、私は点数も見ませんでした。
何が苦手か、何が得意か、どの問題をどのように解いているか、それだけをチェックしていきました。

続けていくうちに、その中学の出題レベルでは、図形問題が得意な反面、速さに苦手意識があるのがつかめてきました。
でも塾の教材以外の宿題などは出しませんでした。なぜなら、過去問演習を続けていけば、前に解けなかったような問題がまた出てくるからです。
間違えた問題の解き直し、ただそれだけを課題にしました。塾からもかなりの宿題が出ているようだったので、それで充分だと判断しました。

結果としてこれが良かったのだと思います。
模試では合格ラインに届いていませんでしたが、無事第一志望のこの中学に合格しました。

では、この子について驚いたこととは何だったのでしょうか。

それは、帰国生入試では不合格だったのに、それより偏差値の高い、一般入試で見事合格したということです。
入試問題の算数のレベルは、帰国生入試より一般入試の方が高いです。それでも、一般入試では、2科で既に合格ラインをクリアしていました。一般入試も含め、きちんと過去問演習を続けてきた効果があったのでしょう。
また、帰国生入試から一般入試まで約2週間ありましたが、この間にも力を付けたのでしょう。これはやはり学校への思いの強さがあったからだと思います。

このお子さんは、家庭教師をつけたことが功を奏した一番の例だと思います。
家庭教師の効果は大きく二つあると言えます。

第一は、その子に必要なことがはっきりと分かり、最適のフォローができるということです。
塾の授業だけでは算数の点数が取れないというお子さんは、算数が苦手なのではなく、塾の先生の説明のスピードと、本人が理解していく速さのペースが噛み合っていないだけということが多いです。
そのことを見抜き、その子が一番理解しやすいペースで学習レベルを深化させていくことができるのは家庭教師ならではだと思います。
また、塾に通いながら、塾の勉強とは全く別に、基礎力を付けましょうと異なる問題集をやるのもあまり効果がないと思います。塾に通い続けるのであれば、塾の授業を効率よく受けられるようにするということが最優先だと思います。その中で、必要な基礎事項を補っていけば良いのです。

第二は、過去問演習を早くから始められ、木目の細かいフォローができるということです。この子が良い例ですが、過去問演習をきちんとやっておくと、模試の合格可能性を超えた受験が可能になるのです。誰でもこうなるという保証は出来ませんが、開成、桜蔭といった学校でも、6年秋以降の模試ではあまり高い合格率が出なかったお子さんも合格したこともありました。それは過去問演習を続け、解けなかった問題に必要な考え方や知識を確認し、定着させていったからです。
今回例に挙げさせていただいたお子さんは、ほぼ2年に及ぶ指導期間があったので、過去問演習に入ってからも、それまでの指導の延長でフォローできたので無理なく進めることができたと思います。
また、苦手だと思っていた平面図形が、志望校のレベルであれば充分に対応できるということが分かったのもとても良かったです。こうしたことは長く指導していたからこそ言えることです。

個別指導塾や家庭教師さえ付ければそれで何でもオッケーということは言えませんが、より効率よく学習を進められるようになるのは確かです。
ただし、そこで何をフォローしてもらうのか、それは親がきちんと確認しなければいけません。この記事が、その為の参考になれば幸いです。

テーマ : 中学受験
ジャンル : 学校・教育

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プロフィール

久保田塾・塾長

Author:久保田塾・塾長
東京都内、自宅にて個別指導、都内近県にて家庭教師をしています。
受験対策でも不登校児へのフォロー指導でも、私を頼る者全ての力になりたいと思っています。
でも、出来ない事は出来ないので、その時は、よりふさわしい先生をご紹介したり、次善の策がないかを模索したりします。
一番得意なのは中学受験の算数指導。「どんな問題でも解ける」という事より、「志望校に合格するにはどういう力を付ければ良いかを伝える」のが大事なのです。そのことを分かっていない保護者の方々、現役の塾講師、家庭教師の先生方があまりにも多い。
教育ネタが中心になると思いますが、趣味に走ったりもするかも。
前から興味のあったブログというのを始めて、ちょっとワクワクの「え~年のおっさん」です。
(2008年2月2日(先勝)・ブログ開始)

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