最良の教材。

教材についてはいろいろな人がいろいろな意見をお持ちだ。
私にも私なりの考えがある。
だが公の場で言うことは控える。
ベストの1冊はないからだ。
生徒の状況が一人ひとり違うから、万人に効く教材はないということだ。
薬と同じである。

やはり授業だ。
具体的な指導で初めて力が伸びる。
指導さえしっかりしていれば、実は教材は何でも良い。
私の塾は、他の集団塾との併用であったり
幾多の個別指導で裏切られ続けた挙句の最後の砦(自分で言うなって?)だったりなので、教材をたっぷり持った生徒が多い。
だから、生徒の手持ちのものを活用するようにしている。

一番最近面倒見るようになった生徒は
前の個別指導塾の指導内容があまりにお座なりで
既に一校、進学先が抑えてあるので
第一志望一校に絞っての指導を希望したにも関わらず
その塾指定の教材を買わせ
その教材を1ページ目から教えていくという授業だったそうだ。
先生に、その教材以外からの質問をしても、要領を得ない答えしか返ってこなかったそうだ。
挙句に、その教材以外からの質問は禁止となってしまったという。

その指導に不安を感じ、私のところに相談に見えた。
教科は数学だ。
塾が指定した教材を見てびっくりした。
その生徒の志望する学校の問題に比べ、あまりに基礎的過ぎるのだ。
これを悠長に1ページ目から学習して、試験の日程に間に合うつもりだったのだろうか。
むしろ受験校がはっきりしているのだから、その学校の傾向に即し
頻出の分野を重点的に掘り下げる指導が必須だと思った。

私の空き時間をお知らせしたら、幸い都合の付く時間帯があったので指導を開始した。
だが、その場合も、基礎的とは言え一応の範囲が網羅してある教材なので
前の塾が買わせたその教材をベースに指導することにした。
頻出の分野をピックアップして、先に学習するのだ。
場合によっては、そこだけになるかもしれない。
過去問を3年分さらに詳しく分析したが、実にはっきりとした傾向のある入試問題だった。
他教科とのバランスを考えると、その単元だけやれば十分合格点に達すると思った。
不足のところは、新たな教材を購入していただくことはせずに、私のプリントで補うことにした。

だが結局、今までのところプリントは渡さずに済んでいる。
基礎事項をその教材で説明し
後は実際の入試問題で補強していくからだ。
入試に接することで、どんな出題がされるのかが本人にも分かってくる。
入試傾向をはっきり自覚させた上で、今後、その生徒の手持ちの他の問題集から該当単元だけを演習させていこうと考えている。
そう、実は、最良の教材は、志望校の過去問なのである。
この生徒は大学受験だが
過去問が最良の教材であるのは、中学受験でも高校受験でも同じである。
あとはそれをどう料理していくかがポイントだ。

参考書は言ってみれば料理の仕方を書いた本。
本当に料理を習おうと思ったら、直接プロに作り方を指導してもらうのが良いだろう。
実際の味を確かめながらの指導でなければ本当の料理を作れるようにはならない。
受験勉強も全く同じなのだ。
そこでの素材は実際の問題ということになろうが、
どうせ調理法を習うなら、自分の志望校の過去問について習うに越したこと思う。

ということで、我が塾生たちは、今や過去問演習の真っ盛りである。

テーマ : 中学受験
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

久保田塾・塾長

Author:久保田塾・塾長
東京都内、自宅にて個別指導、都内近県にて家庭教師をしています。
受験対策でも不登校児へのフォロー指導でも、私を頼る者全ての力になりたいと思っています。
でも、出来ない事は出来ないので、その時は、よりふさわしい先生をご紹介したり、次善の策がないかを模索したりします。
一番得意なのは中学受験の算数指導。「どんな問題でも解ける」という事より、「志望校に合格するにはどういう力を付ければ良いかを伝える」のが大事なのです。そのことを分かっていない保護者の方々、現役の塾講師、家庭教師の先生方があまりにも多い。
教育ネタが中心になると思いますが、趣味に走ったりもするかも。
前から興味のあったブログというのを始めて、ちょっとワクワクの「え~年のおっさん」です。
(2008年2月2日(先勝)・ブログ開始)

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