考える力をどう育てるか。

私の指導のモットーは「?考える力を育てます!」だ。
「?」の気持ちを養い、頭を使わせて「!」に至らせる。
ただそれだけ。
結果として、受験にも立ち向かえるし、自己肯定の気持ちも養えると思っている。

自己肯定といったけれど、教育の根本は自己肯定だと思う。
自分というものを知り、深め、愛せるようにすること。
これを自己肯定と言っている。

では、考える力を育てるには具体的にどうやれば良いか。

例えば、高校生の英語では
必ず(電子辞書ではなく)紙の辞書を使わせる。
電子辞書はある程度の知識が出来た人が
実用的に何かを調べるのには打ってつけだけれど、
初学者には不向きだ。
なぜ不向きか。
一度に見られる範囲が狭いからだ。

辞書を引くとき、私は生徒に次の手順を踏ませる。
まず文章の流れから、引きたい単語をみつけさせる。
次にその品詞を考えさせる。
その為には構文の知識が必須なので、私は構文を徹底的に指導している。
構文は、暗記ではなく、感覚なので、英語が苦手だった子供もいやがらずに考える。
むしろ、そういう風にアプローチしていけば楽だったのかと喜ぶ子が多いように思う。

英語が相当苦手だった子が、高2の夏に、
どうしても推薦が欲しいので英語を指導して欲しいと
知人経由に来たことがあった。
指導を始めてみると、中学英語もおぼつかないところがあった。
まずやらせたことは、主語と動詞を見つけさせることだった。
次に主要部と修飾部を分けることをさせた。
すると意外と早く学校英語の成績も上がってきた。
まさに急がば回れだ。

さて、品詞を考えて辞書を引いた後で
実際に調べていくわけだが
ここで生徒に言うのは、例文を活用しろということ。
動詞なら他動詞か自動詞か
他動詞なら
SVOかSVOCかSVOOか
こうした説明は辞書に見やすく載っているが
それもチェックした上で、一番ふさわしいと思われる項目を見つけさせる。
みつかったら、例文を読ませる。
そこの例文と、自分の調べている文とを比較しろと言っている。
つまり、辞書を引くとは
様々なものを比較するということに尽きるような気がするのだ。
辞書の中だけでも色々な説明がある。
それを補完するための用例がある。
まずそれらの比較。
いや、一つの単語に、品詞まで複数であることすらある。
そうした、辞書内の比較には、電子辞書は甚だ不便だ。
だから、紙の辞書を使わせている。

このような学習をしていくと、生徒自身が
まず自分で推理することが大事なのだと分かってくる。
次にその検証を辞書で行うという形ができあがる。
これは一種のゲームのようなものだ。
だから、子供にとっても単なる苦痛の作業ではなくなる。
むしろ、自分の力量(ポイント)を上げるチャンスなのだ。

ただし、今言ったような使い方で辞書を使えているかということをチェックする必要がある。
つい安直な方にと流れるのが人間だ。
だから、それを端でチェックする存在が必要だと思う。
これをするのが個別指導、家庭教師の最大の仕事だと思っている。

こういう課程で考える力を育てることが出来る。

これは、算数の指導にも当てはめられる。
辞書ではなく、私と勉強したときのノートが調べの対象となるのが少し違うが。
そして、そのノートを作る段階でも、私と生徒とのキャッチボールで内容が深まっていく。
だから、生徒は安穏と受け手としてだけいることは出来ない。
マラソン選手が、実際に自分で走らないで実力を上げることが出来ないのと全く同じだ。

野口みずき選手の言葉を思い出す。
「走った距離は裏切らない。」
彼女は凄い距離を走ってきたのだろう。
だが、彼女だって、一人ではその距離を走りきれなかっただろう。
コーチがいて初めて効率よくその距離を走ってこられたのだと思う。
家庭教師、個別指導講師は、まさのこのコーチなのだ。
考える力を育てる為のコーチなのだ。
合格はその後に必ず付いてくると思う。

今度は王監督の現役時代の言葉を思い出した。
「練習さえしていればお金は後から付いてくる。」


テーマ : 子供の教育
ジャンル : 学校・教育

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プロフィール

久保田塾・塾長

Author:久保田塾・塾長
東京都内、自宅にて個別指導、都内近県にて家庭教師をしています。
受験対策でも不登校児へのフォロー指導でも、私を頼る者全ての力になりたいと思っています。
でも、出来ない事は出来ないので、その時は、よりふさわしい先生をご紹介したり、次善の策がないかを模索したりします。
一番得意なのは中学受験の算数指導。「どんな問題でも解ける」という事より、「志望校に合格するにはどういう力を付ければ良いかを伝える」のが大事なのです。そのことを分かっていない保護者の方々、現役の塾講師、家庭教師の先生方があまりにも多い。
教育ネタが中心になると思いますが、趣味に走ったりもするかも。
前から興味のあったブログというのを始めて、ちょっとワクワクの「え~年のおっさん」です。
(2008年2月2日(先勝)・ブログ開始)

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