久保田塾からの返信(1回目)

○○様
久保田塾の久保田です。

> 最近では塾で学ぶことは嫌ではないから通いたい、だけれども中学受験は嫌、友達もいる公立中学への進学を希望しています。

この理屈はおかしいですね。四谷大塚や日能研は中学受験の準備をするための場所だということをしっかり伝える必要があると思います。
公立に行きたい理由も友達がいるからというだけでは今後その友達との関係がどうなるかも分かりませんし、そもそも単なる逃げのようにしか聞こえませんね。

> ただ、親の眼から見ると、もともと運動が好きな子ではないし、知識を得ることは嫌いではない、暇さえあれば読書をしている子です。
> 公立中学が果たして彼を伸ばしてくれるか、と思うと、公立中高出の私には残念ながらあまり望みはないのではと思えます。

これまでの生徒たちからの話からは確かに公立の先生方は学習指導という面ではかなり不熱心な感じですね。
と言うより、私立は学校の存亡自体がかかってきていますからしっかり指導しないとまずいという意識が強いのだと思います。
また読書好きということですが、どんな本を読んでいますか。ハリーポッターなどのファンタジーばかりを読んでいるようならかえって心配です。
幅広いジャンルから読めているのなら安心ですが。
読書から様々な知識を得ることが好きというお子さんなら全く心配ないです。

> 公立に行くなら運動部等で打ち込めるものが無いと難しいのかな、と。

学校というのは基本は学習だと思うので、運動部云々での学校選びは高校球児レベルになってからのことと思います。
学習指導で地元の公立に期待できないと分かっているのであれば中高一貫校に進むことを目指すべきではないかと思います。

> また、ここまで来るのに何度か「やめたい」と言いながら、6年に上がる時に自ら「やる!」と言った言葉を考えると
> ここで止めてしまうのは今後の彼の人生を考えると良くないのではないかと考えています。

彼が「やる!」と言った本心を知るべきだと思います。
塾での勉強は楽しいからやめないと言っていたのなら、それは暗に中学受験もやめたくないと言っていることと受け取れます。表面的には友達と一緒に公立に行きたいと言っているとしても、単なる逃げ口上としているように感じられます。

> 本人が嫌がっている部分が算数の中でも地道にコツコツとやらなくてはいけない計算問題・国語で言えば漢字の書き順といったもので
> それをやることに意味を見いだせず、気が向かないからではないかと思います。

漢字はその成り立ちから説明してあげれば自ずと書き順の意味もつかめるのではないかと思います。これは国語の家庭教師の先生にお聞きになってみてください。
計算力は算数だけではなく、これから中学高校で学ぶ数学の基本でもあります。
計算が出来ないのか嫌いなのかにもよりますが、まず筆算でもミスが多いとすると、繰り上がりなどの処理についての具体的な指導が不足しているからだと思います。またケタをしっかりそろえて筆算を書くということも見てあげる必要があります。子どもによってはある特定の段の九九だけ間違えるという子もいました。
長い四則混合式の処理が嫌いというのは、学校で習ったやり方と塾や家庭教師の先生からの説明とが違っていたり、あるいは細かなやり方についてのフォローを受けていないからと言った理由が考えられます。
また、文章題を解くときの筆算のミスはないのでしょうか。
実際の様子を見てみないと何とも言えませんが、算数の文章題を解くのは好きだけれど途中の計算は嫌いというのは、野球は好きだけど走るのは嫌いだからヒットはイヤでホームランしか打ちたくないと言っているようなものだと思います。ごく一流の天才にのみ許される方便ですが、それも本当のプロの選手には通用しない理屈なのは言うまでもありません。
昨年の生徒で、計算ミスばかりする子がいましたが、文章題や図形問題の解法のポイントがつかめてきたら、計算ミスも無くなっていった子がいました。精神的な不安がミスにつながっているのだと思います。

> ちなみに社会は歴史・公民は気に入っている様子で暇さえあれば参考書を眺めています。
> また、理科では化学反応等にも学ぶ楽しみを持っているようです。
> 現在の状態に対し、国語の家庭教師の先生にもメンタル面でのアドバイス・本人へのフォローをしていただき、本当にありがたい限りです。
> ただ、教科毎のことについてはやはり専門の先生が良いのでは、と算数の部分で是非アドバイスを頂ければ、と思っております。

勉強自体が好きなようですから、しっかり本心をくみ取ってあげてうまく乗せてあげれば受験自体にもっと前向きになると思います。本人なりに不安を感じているのを自分なりに無意識のうちに誤魔化そうとしているのだと思います。ですから叱っても何の効果もありません。むしろ本人の気持ちを解きほぐすよう努力すべきだと思います。本人も心の奥ではそれを望んでいるのだと思います。その為のシグナルが今の彼の態度だと思います。
実際に算数を担当なさっている先生にもそうしたお話しも含めフォローをお願いしていけば良いと思います。

> このような状態のときにでも宿題は「やるべきことなのだからやらなくてはね」と声をかけているのですが、
> あまり声をかけるべきでないのでしょうか。

感性豊かなお子さんの様なので、やらなくてはならないということを本人が一番良く分かっていると思います。そこで感じている彼の不安は、個々の学習上の懸案事項について助け船を出していくことで解消してあげた方が効果的だと思います。
具体的に何で躓いているかを聞いて、それへの対処を各先生にお願いすれば良いと思います。
塾に加え家庭教師を付けているのは塾の授業だけではくみ取れない部分を細かくフォローしてもらうためだと思います。そのことを各教科の家庭教師の先生にもしっかり伝えてあげてください。

> また、ここぞ!という学校が見えない彼に対し、もっと先の大学での姿を見せると「ああなりたい」などと希望が出てくるのでしょうか。

必要ないです。
彼自身の日々の活動の中で何かに興味を抱いているようならそれを大事にしてあげれば良いと思いますが、一方的にそれを餌に中学受験という些末なことに結びつけようとしても、彼ほどのお子さんだと、親の真意を見抜いて、かえって興ざめしてしまうのではないでしょうか。
彼から何らかのボールが投げられてきたらうまく受け止めてあげれば良いと思います。

> (小学校の「夢」という題材で「特になし」と書いていました。ずっと小さいころは「発明家」でした。いまも何かを開発して人の役に立つ仕事をなどと思っているようです。)

用心深い性格なのでしょうね。良く言えば慎重、悪く言えば臆病ということです。失敗してカッコ悪いところは見せたくないと言った心理ではないかと思います。

> いろいろ書き綴り申しわけありません。
> お忙しい中大変恐縮ですが、何かアドバイスをいただけると本当にありがたいです。
> どうぞよろしくお願い致します。

中学受験をしないと絶対に後悔すると思います。
私の直感でのお話しは岡目八目で何かの参考になれば幸いですが、かなり的はずれなところもあるかと思います。
直接彼を知っている家庭教師の先生とうまく連携をとりながらしっかりと本心をくみ取ってあげるのが肝心と思います。
状況が改善していくことを願っています。

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久保田塾|久保田實

テーマ : 中学受験
ジャンル : 学校・教育

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プロフィール

久保田塾・塾長

Author:久保田塾・塾長
東京都内、自宅にて個別指導、都内近県にて家庭教師をしています。
受験対策でも不登校児へのフォロー指導でも、私を頼る者全ての力になりたいと思っています。
でも、出来ない事は出来ないので、その時は、よりふさわしい先生をご紹介したり、次善の策がないかを模索したりします。
一番得意なのは中学受験の算数指導。「どんな問題でも解ける」という事より、「志望校に合格するにはどういう力を付ければ良いかを伝える」のが大事なのです。そのことを分かっていない保護者の方々、現役の塾講師、家庭教師の先生方があまりにも多い。
教育ネタが中心になると思いますが、趣味に走ったりもするかも。
前から興味のあったブログというのを始めて、ちょっとワクワクの「え~年のおっさん」です。
(2008年2月2日(先勝)・ブログ開始)

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