志望校がはっきりしているなら。

志望校がはっきりしているなら、やはり過去問演習が必須だと思う。
早い内で全然構わない。
塾によっては、自信を失わせるからとかいう理由で、秋になるまで過去問をやるなというところもあるようだ。
だが私はなるべく早くやった方が良いと思っている。
なぜなら、どんな問題が出るのか、どの程度まで出るのか、
範囲とレベルを知って、どういう対策をしていくかを考えるのが一番効率的だからだ。
これまでの指導からもそのことを実感する。

例えば計算問題一つ取っても、大きく次の3つのタイプに分けられる。

(1)計算問題としては特に何も出さない学校。
例えば開成や白百合など。

(2)計算は出すが、順算だけで、逆算は出さない学校。
洗足学園や玉川聖学院など。

(3)順算も逆算も出す学校。
このタイプの学校が一番多いと思う。

計算練習が必要ないとは言わないが、目指す学校がどういった出題形式かで、計算練習自体への力の入れ具合は自ずと変わってくると思う。
変えなければ「受験対策」とは言えないと思う。

昨年までの指導でも、過去問対策を徹底した子たちは、どの子も合不合の結果より遙かに良い結果を出している。
全員がだ。

昨年の例ではないが、算数が苦手で、合不合では偏差値40前後しか取れなかった子が芝中に合格した。
国語や社会はできる子だったから、算数が足を引っ張らなければ行けると思っていた。

芝中に限らず、算数の入試問題は1番から段々に難しくなっていく設定の学校がある。
その場合は次のような対策が効果的だ。
傾向や出題形式の変わっていない限り、10年分を用意し、1番から順にやらせる。
まず1番だけを10年分やるのだ。
(複数回ある場合はどの回もやる代わり、少し年度を減らしても良い。)
それがマスターできたら、2番を10年分やる。
そのようにして何番までいけるかで勝負が決まる。

3番まで仕上がれば何とかなるかと思っていた子が、昨年は最終番号(5番)まで行けてしまった。
進むにつれ本人も乗ってきたとしか言いようがなかった。
その子は長期戦も覚悟していたのに、その学校に第1回目の試験で合格した。
過去問は夏前からやらせていた。
だから何回も回すことができた。

散々言われてきたことをもう一度言う。
「過去問と同じものは絶対に出ない。」
でも
「過去問と同じような発想を要する問題は必ず出る。」

百歩譲って、全く違う発想の問題ばかりになったとしても、
形式は絶対に同じはずだ。(出題する先生方が変わらない限り)
形式が分かっているだけで、全体のペース配分などが楽にできる。
それだけでも効果はかなり大きい。

御三家に受かりながら、滑り止めの中堅校に失敗した子がいた。
第一志望の御三家の対策は徹底していたのに、その他の学校は滑り止めと甘く見て過去問対策をろくにやっていなかったからだ。

塾の先生に何と言われようが、この夏、絶対に過去問演習をやって欲しい。
時間を計ったり、点数を出す必要はない。
どんな問題が出るのか、どの程度の問題が出るのかの下見だ。
だから点数は全く関係ない。
先ほど話題にした昨年の第一志望合格生だって、初めての過去問演習では確か1ケタの点数だったと思う。
お母さんはかなりへこんでいたが、私は全く気にならなかった。
むしろその時点での弱点がはっきり分かって良かったとすら思っていた。

過去問は、中学受験に限らず、受験生への最高の贈り物だ。
この素晴らしい贈り物をフルに活用しないのは本当に勿体ない。






テーマ : 中学受験
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

久保田塾・塾長

Author:久保田塾・塾長
東京都内、自宅にて個別指導、都内近県にて家庭教師をしています。
受験対策でも不登校児へのフォロー指導でも、私を頼る者全ての力になりたいと思っています。
でも、出来ない事は出来ないので、その時は、よりふさわしい先生をご紹介したり、次善の策がないかを模索したりします。
一番得意なのは中学受験の算数指導。「どんな問題でも解ける」という事より、「志望校に合格するにはどういう力を付ければ良いかを伝える」のが大事なのです。そのことを分かっていない保護者の方々、現役の塾講師、家庭教師の先生方があまりにも多い。
教育ネタが中心になると思いますが、趣味に走ったりもするかも。
前から興味のあったブログというのを始めて、ちょっとワクワクの「え~年のおっさん」です。
(2008年2月2日(先勝)・ブログ開始)

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